Columnコラム

工業用ゴム製品の材料となる 天然ゴムと合成ゴムの特性

工業用ゴム製品について

工業用ゴム製品というのは、一般的な用途ではなく、工業用機能部品のことです。
様々な機器に使用されることが多く、非常に高いクオリティが求められています。
注意したいのは、天然ゴムが使われることがあるのと、合成ゴムが用いられるケースがあるということでしょう。
同じゴムではありますが、両者は別の特性を持っており、用途によって使い分けられるのが普通です。
天然ゴムは、日常見かけることの多いゴム製品と同様の特性を持っており、加工がしやすいのがメリットです。
工業用ゴム製品に用いる際には様々な加工が施されることが多いので、天然ゴムの需要は大きいと言えます。
油脂分に対しての耐久性に乏しいのが難点ですが、寒さには強さを発揮しますので、多くの活躍の場を有していると言えるでしょう。
タイヤやホースの原料に用いられることも多く、実際に天然ゴムというワードは頻繁に耳にします。

工業用ゴム製品の代名詞でもある合成ゴム

合成ゴムは、名前の通り石油の化学製品の原料を合成して作られたゴムで、天然ゴムよりも若干多く流通しています。
化学的に製造されたゴムなので、原料の配合次第で無数の組成を持ついろいろなゴムができあがります。
中でもよく知られているのが、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)と呼ばれるものです。
熱に対して強く、均質で同一クオリティの商品が作りやすいのがメリットで、タイヤ、ホース、パッキング材などに広く使われています。
他の合成ゴムとしては、クロロプレンゴムも挙げられます。
老化しにくく燃性にも優れていて、酸性薬品以外の薬品に強いという特性もあり、自動車部品やケーブルなどの工業用製品のほか、ウェットスーツの素材にも用いられます。
フッ素ゴムも有名で、溶剤に対する抵抗力にも優れているだけでなく、耐オゾン性ゴムなので電気の絶縁力についても優秀です。
このように、合成ゴムは製造過程上でそれぞれが各々の特性を有していて、様々な場で活用されています。
工業用ゴム製品を作るとき、天然ゴムや合成ゴムは欠かすことができません。
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